2012/05/11

書道のすてきなところ

今月のゲストは、樋口・林が通う書道教室の先生でもあり、
日展などで書道家としても活躍されている中岡志織さんでした。

中岡志織さんゲストの放送はこちらからお聴きいただけます。 

林は、樋口さんに教室に誘ってもらい、通いはじめてはや1年半。
興味本位ではじめたものの、見よう見まねで書いているようなところがあり、
まだ自分の書きたい文字が書けているとは言えません。。
でも、書道をしているときの、あの空っぽになれるひとときがたまりません。
ひたすら半紙に向き合って、墨を流し込んでいく、静かな時間。
緊張感もありながら、なぜか心がおだやかになるのです。

“書道はいろいろな面から魅力を感じられる芸術”

書道の良さは、かたちの美しさだけでなく、味わい深さだったり、
上手でなくても人の心を打つものだったり、様々。
書道の指導にあたっては、「その人の良いところを引き出す」ことに
気を配っておられるとのこと。1回2時間のおけいこの中で、必ず一度は
褒めてくださるのはそういうことなのかな、とちょっとわかったつもりに
なりました(笑)。もちろん、直したほうがいいところはきっちり言って
くださいますし、自分の良いところ、癖などを的確に伝えてもらえるので
すんなりと理解することができます(理解できるのと書けるのはまた別の
話なんですけれども)。

“はじめてみるまで、書道は近寄りがたい存在だった”

今回は、先生の書道に対する思いや、書道をはじめられたきっかけについても
お聞きしました。お子さんを出産されてから筆を持ったというお話。
子育てに追われる日々の中で、気持ちをニュートラルに持っていける
書道の存在はとてもありがたかったそうです。
そして、書道というと“道”とつくだけあって難しく捉えられがちで、
先生自身もはじめるまでは、命がけでやらなければいけないものと考えて
おられたそう。でもけしてそんなことはなく、どんな人がやっても
“その人なり”のよいひとときをもたらしてくれるものであると、
自分がその世界に触れてはじめて気づかれたとのことでした。

書道や、書家である先生をとても身近に感じることができた今回の収録でした。
来月も引き続き、ゲストに中岡志織さんをお迎えしてお話を伺います。



中岡志織さんゲストの放送はこちらからお聴きいただけます。

2011/12/05

観る、感じる、考える。

今月は映像アーティストの向井智香さんにお越しいただきました。
映像アーティストといっても、映画とかアニメーションの作家さんではありません。
川の上でも町家でも、はたまた鏡の中でもどこにでも映してしまい、大きさもバラバラ、
音も様々、抽象的だけれども、飽きの来ない(表現が雑…)アートです。
YouTubeに智香さんの映像作品がアップされていますので、是非、ご覧ください。
なんていうか、「新しい」感じです。

これまでは主に大阪で活動されていたのですが、京都でのお仕事が増え、
そして住まいを京都に、そしてまた京都での依頼が増え…とのこと。
というわけで京都と相性がいいという現代アーティスト、智香さんに面白いお話を聞くべく
今月お越しいただきました。

智香さんの京都のテーマの入り口は、「外から見た京都」。例えば十字路が不思議とのこと。
その感覚、正直私には全く分かりません。むしろ曲がっている道が不思議なもので。
でも駒子さんも「智香さん派」らしく、ほーーっという感じです。
智香さんの十字路の作品。

そして次の作品は、
京都のうちわといえば…!の透かしうちわの阿以波さんとのお仕事だそうです。
ちなみに智香さんは今回、阿以波さんの工房に行くようになって「伝統って古いものばかり
と思っていたら、色々と変わっていくって知ってびっくりした」とのこと。

そうですとも!伝統は革新の繰り返しなんです。
昔からのものと変わり行く社会の新しいところとがくっついて、長いこと続くんです!
でないと、遺産になってしまいますから。私にとったらそれは当たり前なんですけど、
まだまだこの認識が低いとのこと、私も勉強いたしました。是非是非智香さんには、
「京都は伝統と革新の町」ということを発信していってほしいです。

さて個人的に嬉しかったのは、智香さんの現代アート感と、
私の伝統のお能感(世阿弥など)が全く同じだったということです!!
ドキドキしてしまって、1人で盛り上がってしまいました^_^;
急にトーンUPなので、ぜひラジオでお聞きください。
あとで智香さんに「マヤちゃん、急に興奮するんだから~」って言われちゃいました。
すみません、世紀の大発見をしたと思っているので、お許しください。

というわけで、京都のアーティスト向井智香さんの作品発表、
これからも番組で追って行きたいと思います。

樋口

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先日、ふらっと立ち寄った京都芸術センターで「パラレルワールド」という展覧会を観ました。
パンフレットの説明も読まずに飛び込んだ部屋という空間で、
まさにパラレルな、日常では体験できないような、だけど見方を変えた日常のような、
不思議な世界を体験することができました。

そして今回、向井さんの作品を観て、現実の一部を"そうあるべき"という既成概念から
少し離れてみているような、奇妙な感覚になりました。
知っていたはずのものが違って見える、とでもいいましょうか。
いくつになっても世界が新鮮に感じられる。こういう感覚、大好きです。

誰にでも受け入れられる作品でないかもしれません。
私の母親の世代などは、頭に?がいっぱい浮かんでしまうでしょう。

そして芸術性の高い作品は、よく、感覚(センス)のみで作られたものと思われがちですが、
向井さん曰く、「ものすごく考える」のだそうです。
感覚でつくるのではなく、こうしたらこう見える、ということを研究するように
徹底的に考えてからつくる、とおっしゃっていたのがとても印象に残りました。
いつか実際に目の前で観てみたいと思いました。

2011/10/05

『下京・町衆倶楽部』誕生

今回(10/3放送)はゲストに下京区役所の岸根係長と首藤さんを
お迎えしました。今月から始まった『下京・町衆倶楽部』会員募集と
第一回交流会の宣伝にお越しくださいました。

お役所系の岸根係長と、アメリカンな首藤さんのトークのおかげで
とても楽しい収録になりました。

そもそも『下京・町衆倶楽部』とは何ぞや、という事なんですが、
「下京区が好きでなにかしたいと思っていらっしゃる方々のお手伝いを、
下京区役所がしたい」ということで、第一回交流会(10月26日)が
その方々が集まる最初の会になるとのことです。

「なにをする倶楽部?」と質問しましたところ、
「倶楽部に入ってくれる人、交流会に来てくれる人のしたいことをする会」
とのことで、私たちは分からないとの事でした。

なんとも雲をつかむような倶楽部方針だなと思いきや、
倶楽部・交流会の参加者をお尋ねしたところ、
既に30人以上の方々の応募があったそうで、
世代も19歳から81歳まで、老若男女問わずの応募があったとのことです。
なかでも30・40代の応募が多かったようですが、
実は市民活動的にいうと、このあたりの世代はなかなか忙しくて
活動に参加してもらえないブラックゾーンな世代でもあります。
そういう方々が参加されるとのこと、とても新しい匂いがいたします。

それでも一体なにをするんだろう…と思って聞いたところ、
現在応募者の希望では「下京区の歴史のことを知る」「高瀬川のことを知る」
…などなどのご意見があったそうです。
あとは「何をしたらいいのか分からんけど、何かする」というご意見も。
前向きさに驚いてしまいました。

樋口の第一印象として、下京区という行政がすることなので、
固い会になるのでは…と思いきや、岸根さんと首藤さんの朗らかさに
それは違うということがわかり、ポスターを見て、
まさか行政のポスターとは思えないほどの芸術心を感じました。

私も京都が好きで、下京区ももちろん大好きです。
なにか下京区で新しいことが始まるのでは…!?
そんな印象を感じました10月の収録でした。
10月26日夜は下京区役所がにぎやかになりそうです。
交流会の申し込みはこちらから。

樋口

2011/09/05

町家を残していくには。

今回の収録では「四条京町家」の運営に携わっておられる
滋野浩毅さんにお越しいただきました。
四条京町家は四条西洞院の北側のバス停のちょうど前にある町家です。
ここの町家は4つのNPO法人で管理運営されています。
滋野さんはそのうちの一つを担っていらっしゃいます。

四条京町家のホームページにはイベント情報が多数掲載されており、
一年を通してさまざまなイベントが、行われています。
9月9日までは、早朝6:30〜開放されており、マイボトルを持ち込めば
お茶を入れてもらえるサービスなどが受けられるそうです!
ちなみに樋口がお世話になっております、ラジオカフェの毎朝月曜10時半からの
おはようさんどす」の司会の「京ことばの会」さんは、よくここでイベントをされています。

しかし室町通り周辺は、さすが呉服屋が集まる場所、本当に町家が多いなという印象です。
最近は少なくなってしまってとても残念ですが、京都の主となる四条通りという大きな通りに
町家が残っていることがうれしく思います。祇園祭には郭巨山が町内から出されます。

ラジオではいろいろと楽しい話を聞かせていただきましたが、
私が心に残っていることは運営をする難しさです。
家賃などはもちろんのこと、町家というのは使わないと傷む、
使うと傷むという手のかかる生き物です。
町家は使ってあげないと、そして少しずつ直してあげないと長生きはできません。
洋風の家にはない感覚かと思いますが、そういう「自分の住む場所を手入れする」
という余裕も必要なんだなと思います。町家の掃除というのは洋風の家とは違い
大変な面もありますが、しかし掃除というよりも「手入れ」という感覚でしょうか。
そういう気持ちも大切にしたいと思います。

そのためにはやはり知っていただくということが大切かと思います。
このラジオの放送が、四条京町家を知るきっかけになればうれしく思います。
ぜひ一度四条京町家へお越しください。

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四条京町家
京都市下京区四条通西洞院東入
TEL 075-255-0801
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滋野さんご出演の回はこちらでお聴きいただけます。

2011/08/29

9月10日(日)能の楽しみ方を語るトークイベント

能「高砂」へのいざない
講 師:味方 玄(みかた しずか)
日 時:2011年9月10日(土)15時開演(14時30分開場)
会 場:澤井家住宅(京都府京田辺市) >>アクセス
参加費:1,500円


去年に引き続き、味方 玄先生にお話をしていただきます。
今回は10月10日(月・祝)に京都観世会館にて舞われる「高砂」について。
お能の楽しみ方をわかりやすく解説してくださいます。
今年は数点、装束も展示いたします。
盛りだくさんな企画ですので、奮ってご参加ください。

お問い合わせ・お申し込みは、
FAX 0774-62-0146 携帯 080-6113-9312(亀村様)まで。

また今回の会場は京都市内から離れまして、京田辺市にある
国指定文化財に指定されている大きな古民家「澤井家」です。
(昨年の紅葉の時季に2025年のカフェ(遠足編)でもおじゃましました)
収容人数も上がりましたので、是非お誘い合わせの上、お越しください。

☆10月10日京都観世会館での記念能にもぜひ足をお運びください。
☆詳しくは・・・味方 玄さんのサイト「TEATRENOH.COM」へ

2011/07/31

季節感の大切さ。

今回はNPO法人 就労ネットうじ みっくすはあつの濱 千恵さんにお越しいただきました。
浴衣姿で夏らしく、そして涼しさの演出、ありがとうございます。
写真を撮らなかったのが、残念!!

千恵さんは現在、障害者の就労支援、つまり仕事をして自立できるように
という支援活動を行っていらっしゃいます。
最近の出来事は、今年の春から仕事場となった城陽の畑で、夏野菜が
たくさん取れだしたとのことでした。収録の日もスイカを収穫したそう。
また畑にいてると、疲れもとれて、草むしりですらも楽しみの連続とのこと。

千恵さんの活動のヒントになっているのは、「季節感」。
樋口にとっては、「文化を表現するための季節感」でしたが、千恵さんは
「おいしくいただくための季節感」で旬の野菜を大切にされているようです。
一番おいしい時期の野菜を食べながら、そして障害者のかたも元気に働けたら
楽しみの連鎖が繰り返しますね!

また千恵さんは学生時代にドイツに留学されていたとの事で、
世界を見据えた活動を考えてられます。今後も留学を予定されているとの事で、
前向きで本当に明るい千恵さんがとってもに頼もしく感じられます。

ちなみに現在、お琴・三味線・着付けをお稽古中とのこと。
ライフスタイルに和文化が根付いていることを本当に嬉しく思います。
彼女ももちろん、世界を見据えたやまとなでしこですね!
また機会があればお話を聞きたいと思います。

濱 千恵さんのお話はこちらでお聴きいただけます。

樋口

2011/04/09

近江八幡 お花見遠足

4月16日(土)滋賀県は近江八幡へのお花見遠足をしたいと思います。
今回のプランナーは樋口の大学の後輩、辻 朋子さんです。
日本文化に詳しい彼女が案内人をつとめます。
みなさま奮ってご参加くださいませ。
参加お申し込みはこちらから。

村雲御所ヴォーリス記念館

実施日時:4月16日(土)
集合時間:10時30分
集合場所:JR近江八幡駅の改札口
諸費用:バス代往復420円、ロープウェイ720円、村雲御所拝観料270円(計1410円)
昼食代は各自。

10時40分のバスに乗車します。
11時30分頃まで町や神社を散策した後、ロープウェーで村雲御所へ。
13時頃昼食を食べてから、ヴォーリス記念館見学。15時頃、バスに
乗って駅へ帰るという流れを予定しています。

近江八幡は、豊臣秀吉の甥・秀次が400年前に安土を再建して
作った商業都市です。
近江商人たちの商家や白壁の土蔵が当時のまま立ち並ぶ景色や、
千年以上の歴史を持つ日牟礼八幡宮など、見どころがいっぱいあります。

お堀に沿って石畳を歩きながら、側に並び立つ桜のお花見をしましょう!
ここは映画のロケにもよく使われるくらい、美しい所なんです。

八幡城跡に建つ村雲御所にもロープウェイを使って見学に行きたいと
思っています。小さな京都のように、碁盤の目状に建設された
城下町が一望できます。

4月16日、是非ご参加ください。

辻 朋子

参加お申し込みはこちらから。
 
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