2月7日の放送では、まいまい京都の以倉さんをお招きし、
京都で開催されている「まち歩き」のイベントについてお話いただきました。
林も参加した12月5日の映画『マザーウォーター』のロケ地を巡るツアー
(一乗寺・白川疎水など)では、実際にロケ地に暮らすガイドさんの案内のもと、
いわゆる「観光地」ではない「日常の京都」の楽しみ方を知ることができました。
以倉さんにとってまち歩きとは、まちをもっと楽しむための手段であり、
現代人が忘れてしまった日常の中のまちの楽しみ方の発見であり、ひいては
マスメディアに頼らず、自らが動いてつながっていくことにつながることだそうです。
“そのまちを好きだというだけで、誰でもガイド(語り部)になれる”
学校の授業でもそうですが、聴いているだけでは身にはならない。
自分が伝える側になることで気づき、見えてくることがたくさんある。
まち歩きのツアーでも、ガイドと参加者が「教える側と教えられる側」ではなく、
お互いに対等な立場で楽しむことができるように心がけておられるそう。
ガイドさんには「自分のまちを自慢しください」とお願いしてます、
とおっしゃる以倉さん。京都というまちを好きな人なら、誰でもガイドになれます、とも。
まち歩きというと、歴史探訪と思われがちですが、歴史の観点だけでなく
現代の日常生活に基づいて語られることにも重きを置いているとか。
そのまちへの熱い思いを伝えていただくことが一番。
林が参加したときもガイドさんの熱い思いをしっかと感じ取りました。
収録後のお話で印象に残ったのが、文化や伝統といった、普段あまり
説明がなされない分野においても、なぜそれがそうなるのか?!
(例えば茶道でお茶をいただくときなぜお茶碗を回すのか?等)
といったことの説明をしてもらえたら、もっと楽しめるのに!とおっしゃっていたこと。
ある意味、そういった「説明しないことの美しさ」へのアンチテーゼ?!
となるような活動なのかもしれないと。
それは否定というよりは、幅広い楽しみ方の提案ではないかと林は感じました。
今後は市民ひとりひとりによって支えられるようなイベントにしていきたいとのことでした。
あなたも、自分の好きなまちのガイドになってみませんか?
ちょっと照れくさいけど、このまちを好きな人がもっと増えたらうれしいですよね。
以倉さんのお話はこちらでお聴きいただけます。
3〜5月にかけて毎週末まち歩きを企画されているまいまい京都さんのホームページはこちら。
3 comments:
林さん、こんばんは。
お久しぶりです。
「観光」という言葉は時にひとり歩きしますが、
(語源の中国の易経についてはよく知りませんが、)
来訪者がその地域の光を観ることだと思います。そして、その光を輝かせるためには、地域の皆さん自身も、その誇るべき光に目を向け、守り、育てなければならないと思います。
光はカタチがあるものとは限らないし、わかりやすい価値があるものだけではないかもしれません。
カタチのない光は、地域の皆さんとの交流の中で、不意に立ち現れたり、見え隠れするものかもしれません。
逆に、たとえ歴史的、文化的価値があっても、地域の皆さんがそれに気づいていないことで(あるいは無関心で)、輝けていない資産もたくさんあると思います。
そうやって光を観ること、観せることが本来あるべき観光のあり方だと思います。(当たり前ですね、。)
“そのまちを好きだというだけで、誰でもガイド(語り部)になれる”という、「まいまい京都」さんの主張に感心し、納得しました。
京都には、京都を好きな方がたくさんいらっしゃる気がします。自分の街を好きだと言えるって素敵なことです。
それは、街への関心、誇りと責任にも繋がっています。
京都が魅力的な街であり続ける理由もそこにあるのかな?
なかやさん、メッセージありがとうございます!
実はわたしは「観光」という言葉がこれまであまり好きじゃなかったんです。
「観光客」と一括りにされて、まちにお金を落としていく人、という扱いをされている気がして。
もちろんそれも大事なことなんですけど、なんとなく本当のところが見えないというか、
京都に来てくださる方一人ひとりが見えづらい言葉やなぁと思って。
あとは少しお役所っぽいかんじもしたんです。
でも光を観ること、って考えたら少し見え方が変わってきました。
そしてそこに住む人も、まちを楽しんだり、おもしろがったり、
もっと興味をもってみることが大切だと思いました。
「地元の人が好き」というものや場所は観光の方も好まれますから。
林
なかやさん、コメントありがとうございます!
主に収録進行させていただいたひぐちですが、私の力不足ではあるのですが、
収録語のお茶のみタイムのほうが内容の濃い時間をすごせたと感じております。
リスナーさん、すみません。お茶のみタイムの素晴しさも今度から意識しようと思います。
私はこの収録で、町歩きというものを本当に見直させていただくことが出来ました。
地味だよーって思ってたけれど、実は「地道」の集大成みたいなものでした。
「地道」というのはとても好きです。
さて忘れてはいけない、と思ったのは、「なぜお茶碗を2回まわすのか」です。
伝統は常に変化していかればいけませんが、そろそろ「形で覚えなさい」という流れは
変えていかなければいけないとさらに確信いたしました。
また観光のあり方も考えなくてはいけない。見世物ではなくって、
営みを感じてもらう町にならなければと。
12日の交流会で、培われた文化にどっぷりつかりしょう。
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