2010/07/23

祇園祭のレポート

14日、「祇園祭を粋に楽しもう」ということで、
新町・室町周辺の屏風祭りと長江家の町家見学に行ってきました。



18時半集合、五条烏丸に集合し、室町を上がっていきました。
心配していた雨も、土砂降りになることもなく、お天気に感謝です。

屏風祭りとは、新町・室町界隈のおうちが、このときだけ
ご自宅・商店に所蔵する屏風を通りに向かって並べるイベントです。
私たちは道を歩きながら、あっちに行ったり、こっちに行ったりと、
おうちの中に飾ってあります屏風を覗いて歩きます。

さすが呉服屋さん、豪華な振袖の横に大きな屏風が飾ってあり、
またそれがシックで、お互いのよさを引き立たせるものでありました。
いつもは格子がはまっているのですが、この日はそれが取り払われ、
振袖や屏風をじっくり眺めることができました。

本当は四条よりも北の方が屏風飾りはたくさんあるのですが、
しかしそちらのほうに行くとどうしても夜店も増えるし人も増える。
四条を下がった場所のほうがゆっくり見ることが出来るので、
今年は高辻・仏光寺周辺を歩きました。

そしてもう1つお目当てが。今鉾町の有名な町家では、
家の中に入らしてもらえます。料理家として有名な杉本家さんなどです。
私は、今年の春に縁あって花展に寄せていただきました長江家さんに参りました。
杉本家よりも少しこじんまりとしているのですが、
しかしお庭などが風流で、とてもすてきな場所です。



表の部屋で屏風の飾りを聞いているとき、ちょうど向かいの
山のお囃子が始まりました。最初のお囃子の始まりを屏風を
見ながら聞くというのは、なんとも贅沢なことでした。
そして奥には坪庭があります。前に寄せていただいた時は、
晴れた昼過ぎでした。しかし今回は雨降る夕暮れ。
雨に濡れた葉が弱い光に反射してぼんやりとひかり、
またお庭の全体がはっきり見えないことから一層奥行きが感じられました。
一緒したメンバーが、この感じ、いいなと言っていたのが印象的でした。

奥の間も走り廊下も本当にすてきで、メンバーが、
「町家ってこういうことだったんだ。町家のお店ってあるけど、全然ちがう!」
と言っていました。まさにまさに。あれは町家風なのです。

後日談にはなりますが、京都の町家といえば、一体なんだろうか
という話をしていました。色々な答えがありますが、
私は一言で言うならば、「季節感」でしょうと。
私たちが表現すべき季節感とは、ころころ変わります。
7月5日ごろになれば、祇園祭の賑わいをあらわし、
7月20日になれば、涼めるように表す。
8月になればそろそろ残暑のしつらえを感じ、
お盆を過ぎれば秋を感じるようなものを置く。といいましたところ、
「季節は4つじゃないんだ」という感想をいただきました。
まさにそうだと思います。和菓子でもお軸でも、
72節気というように、戻ったり、いきなりトンと進みつつ、
季節はうつりかわるのですから。
そんなお話が出来ましたこと、ほんとうに感謝しています。

その後は1つくらいは…ということで長刀鉾に行って来ました。
やっぱりにぎわっていますね。さすが長刀さん。


そしてお待ちかねの夕食に。
あいもかわらず共通点がない皆様方ですが、だからこそよいのではないかと思っています。
この日も大変盛り上がりました。またみなさん、色々と活動されているようで、
メンバーさんの活動の紹介などもありました。またこれはブログに宣伝いたします。

それでは次回、楽しみにしています。次回は能の先生をお招きしましょう!
今でいう幻想的な幽玄ではなく、世阿弥の言うさわやかで華やかな幽玄な先生に
お願いするする所存です。では今回もみなさま、ほんとうにありがとうございました。

樋口

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